2022年 あけましておめでとうございます。
2022年を始めるにあたって、2021年の活動をまとめてみようかと思います。
今思い出すと去年の今頃は、京都芸術大学の大学院の修士論文を書き上げるべく、かなり追い込まれた状況でした。何を研究したのかと言いますと、タイトルは「日本庭園における用の研究」と重厚なお題をいただきました。日本庭園の歴史の「れ」も知らない状態からの研究開始で、かなりの苦境の連続でした。軽く鬱ってましたけど、乗り越えましたよ。狩猟採取時代から現代そして未来について勉強したので、今まで勘だけでやってきたことの意義を歴史的な視点から解説できるようになりました。庭キャンの提案は、歴史の必然なんです!2月に審査を乗り越え無事に解放となったわけですが復帰には、しばしの休息が必要でした。
今年こそは!と願い3回目のグッドデザイン賞に応募するも無残に討ち死にいたしました。愚痴なんですが、グッドデザイン賞は、建築に力を入れていますが、庭園にももう少し門戸を開いてください!庭園業界には、若手の登竜門となるような大々的な評価を得るための場がありません。そして、社会的な権威がある評価体系もありません。頼れる場所は、グッドデザイン賞ぐらいしかないんです。
以前に、説明会などの機会に同様の訴えをしましたが、返ってきた返事は、庭園業界には評価に値するような応募はほぼ無いとのことでした。なんとなくわかります。社会課題を解決するために庭造りをしているような人を見かけたこと無いです。うちは、そのための取組みを行っていますが、受賞レベルの領域まで高めてあるのかと聞かれると、まだ足りない自覚はあります。頑張りますよ。なんですが、もう少し審査基準を緩くしていただいて、庭園業界に門戸を広げて欲しいと思うわけです。グッドデザイン賞的な価値基準が庭園業界に広がれば、もっと社会が面白くなるはずです。今年こそ受賞を狙いたい所ですが、ネタが無いので見送りです。
自分は日本庭園の職人なんですが、なぜかJAGというガーデン業界の団体に所属してまして、そこで第一回のアワードがありなんと優秀賞をいただきました。審査コメントは、「自然の時間の中で「成り行きで出来上がった庭(本人談)というこの庭は、今までがんばりすぎたガーデンデザイナーへの良き反面教師。技法や流行から離れて「感性」「暮し」に寄り添う姿は、時代の先駆けかもしれない。」といった過大な評価をいただきました!
受賞できるような立派な作品が無かったというのが本当の理由なんですが、「庭の価値は、立派さではない!どれだけ楽しんだかだ!」といった、これまでとは違った価値基準を提案をしたところ、ズバリそれを評価していただいたっといった所です。ガーデン業界のレジェンドの方々に評価していただけてうれしいです。
コンテストとかいつも優秀賞止まりの自分ですが、珍しく優勝したことがあります。長浜で開催されたビジネス系のイベントである【Startup Weekend Nagahama 】で優勝いたしました!一回の植木屋に過ぎない者ですが、スタートアップ界隈の猛者を退けなぜか優勝です!わーぃ。
人と自然を仲良くさせるためには、自然遊びの達人たちをどのように活躍してもらうのかについて焦点を当てた事業を計画いたしました。実は、この後に続く地獄に向かっての序章だったことを知らずに浮かれていました。
このイベントの上位者を集めて、更なる試練であるN-LAPと題されたスタートアップ支援プログラムが動き出しました。この事業は、各界で名を挙げた方々にメンタリングしていただき各チームが温めているビジネスモデルをさらに加速させていくといった取組です。うちのチームは、諸事情がありました2チームに分裂し動いていくことになったわけですが、メンターに長浜出身で元博報堂で現在は、武蔵野美術大学で教授をされている岩嵜さんに担当していただいて新しくビジネスプランを立ち上げるべく活動いたしました。
計画したプランは、庭を自作するためのキットの制作販売です。ホームセンターには、ウッドデッキのキットがあったりしますが、庭全体を作るようなキットが存在しないので、プロの視点からトータルコーディネートのお手伝いをさせていただけるような商品展開を企画してます。
そんなこんなを経て、12月26日年末の大雪の日に市長や長浜の重鎮の面々の前でピッチイベントがありました!声高らかに新事業の立ち上げ宣言してしまっているので、今年はなんとかせにゃならんわけです。必ず死ぬと書いて必死です。必死に頑張らないといけない年に今年もなりそうですが、なんとか皆様に楽しんでいただける庭造りのために頑張っていこうかと思いますので、今年もよろしくお願いいたします。